ここまで、
臨床実習で感じる不安や迷いについて、
体験とともに整理してきました。
「自分はまだ足りないのではないか」
「一人で頑張らなければいけない」
そうした感覚は、
決して特別なものではなく、
多くの人が経験するものです。
そしてそれは、
成長のプロセスの中で、
自然に起きるものでもあります。
だからこそ、
大切にしてほしいことがあります。
それは、
一人で抱え込まないこと。
もし、
誰かに話せそうであれば、
対話をしてみることも一つです。
同級生でも、友人でも、先生でも、
誰でも構いません。
自分の気持ちを言葉にすることで、
少し楽になることがあります。
そして、
もし人に話すことが難しいときは、
自分との対話でも大丈夫です。
少し立ち止まって、
振り返る時間をつくる。
「自分は何を感じているのか」
「どこまでできているのか」
そうしたことを言葉にするだけでも、
自己効力感は少しずつ高まっていきます。
また、
自分が誰かの話を聴くことも、
とても大切なことです。
同級生の話を聴く。
誰かの不安や悩みに耳を傾ける。
それだけで、
その人の支えになることがあります。
そしてその関わりは、
やがて連鎖していきます。
対話は、
一人のためだけでなく、
周りにも広がっていくものです。
もう一つ、
大切にしてほしいことがあります。
それは、
人間性を大切にすること。
知識や技術はもちろん重要です。
しかし、
人と関わる専門職だからこそ、
どのように人と向き合うのか、
どのように人の話を聴くのか、
そうした在り方が、
とても大切になります。
そして最後に、
私自身のことを少しだけ。
今回お伝えしてきたような経験は、
当時はただ苦しく、
余裕のない時間でした。
しかし今振り返ると、
あの経験があったからこそ、
「対話」の大切さに気づきました。
そして今、
研修講師・プロコーチ・理学療法士として、
「成長と幸せの輪を対話で広げる」
という活動につながっています。
キャリアは、
特別な出来事でつくられるものではなく、
一つひとつの経験の積み重ねです。
だからこそ、
今の経験も、
これからの自分につながっていくのだと思います。
臨床実習の中で感じた不安や迷いは、
これからの自分につながっていくものでもあります。
一人で抱え込まずに対話をすること。
そして、
ときには立ち止まり、
自分自身と向き合うこと。
そうした時間が、
専門職としての土台になっていくのだと思います。
臨床実習という経験が、
これからの自分を見つめる一つの機会になるのかもしれません。
本シリーズの内容は、
理学療法士養成校でのキャリア教育や、
臨床実習における学生支援、実習指導者研修などでもお伝えしています。
現場に合わせた形での講義・研修も可能ですので、
ご関心がありましたら、下記よりご相談ください。



