第2回 臨床実習で、周りと比べてしまうときに

臨床実習の中で、

気づけば周りと比べてしまっている。

そんな経験はありませんか。


私自身、実習中に、何度もそう感じていました。

同級生から、

「レポートを書くのに徹夜をした」
「バイザーから褒めてもらった」
「実習先で勉強会に出た」
「厳しいけど、成長できるバイザーに出会えた」
「治療法を教えてもらっている」

そんな話を聞くたびに、

自分も学んでいることはあるはずなのに、
焦りを感じていました。

前に進んでいるように見える人を見ると、

「自分は大丈夫かな」

そんな不安が、自然と湧いてきました。


そのときの私は、

「自分は、まだ頑張りが足りないのではないか」
「もっと勉強しないといけないのではないか」
「自分には理学療法士としてのセンスがあるのだろうか」

と、

自分が不十分であることばかりに意識が向いていました。

そして、

自分の努力よりも、
他の人の努力ばかりが気になっていました。


一方で、周りの友人には、

「自分もできている」
「不安はあまりない」

そのように振る舞っていました。

本当の気持ちを出すことができず、
どこかで強がっていた記憶があります。


今振り返ると、

私は

「できていない部分」ばかりに目を向けて、

「できていること」や「積み重ねていること」

に目を向けていませんでした。

だからこそ、

周りと比較しては、
自分を下げてしまっていたのだと思います。


そしてもう一つ、

大きなことに気づきました。

それは、

「自分だけがそう感じている」

と思っていたことです。


実習が終わった後や、卒業してから、

当時の話をしてみると、

同じような不安や焦りを感じていた人が、
実はとても多かったのです。


臨床実習の中で感じる不安や迷いは、

決して特別なものではありません。

多くの人が通る、

一つのプロセスでもあります。


あのとき、

もっと自分の気持ちを出してもよかったのかもしれません。

不安な気持ちを言葉にして、
誰かと対話してもよかったのかもしれません。


そして今の私なら、

あのときの自分にこう伝えたいと思います。


「大丈夫。みんなそうだよ。」
「あなただけじゃないよ。」
「この仕事は、正解が一つではないからこそ悩むんだよ。」

そして、

「一人で抱えなくていい」


信頼できる人と、

自分の正直な気持ちを話してみてください。

それだけで、少し楽になることがあります。


あの経験があるからこそ、

今、私は

対話を通して人の成長を支える仕事をしています。


次回は、

なぜ臨床実習の中で、

こうした感覚が生まれやすいのか。

その背景を、少し違う視点から整理していきます。

この内容が、
臨床実習の中での一つの視点として、
何かのヒントになれば幸いです。

前回の記事は、こちら


本シリーズの内容は、
理学療法士養成校でのキャリア教育や、
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山田真伸

執筆者:山田 真伸

Be a Smile代表/一般社団法人 Life is 理事

研修講師・理学療法士・プロコーチ

医療・介護・リハビリテーション分野で、人材育成と組織づくりを支援。
臨床20年以上(12,000人以上)、年間80件以上の研修・講義を実施。専門誌への寄稿・執筆も行う。

理念は、成長と幸せの輪を対話で広げること。

【保有資格等】
・国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ
・Gallup認定ストレングスコーチ
・理学療法士

  • 医療・介護事業所向け研修
  • リハビリテーション養成校向け講義
  • リハ専門職向けコーチング(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)
  • リーダー・管理職向け対話支援/1on1支援
  • 専門誌への寄稿・執筆(多職種連携・人材育成・コーチング・レジリエンスなど)

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