仕事に追われる毎日だからこそ~医療・介護従事者がキャリアを見つめ直す時間を~

【本コラムの要約】

日々の業務に追われる中で、自分のキャリアについて考える時間を持つのは難しいかもしれません。
でも、これまで歩んできた道を振り返ることが、これからの未来をつくるヒントになることがあります。

本記事では、「キャリアの轍を振り返る」ことの大切さ、自分の強みを意識すること、そしてプランドハプンスタンス理論を活かしたキャリアの広げ方についてお伝えします。

「今の仕事、このままでいいのかな?」と感じたことがある方へ。
過去の経験を未来につなげ、自分らしいキャリアを歩むためのヒントを一緒に見つけてみませんか?

はじめに

日々、医療や介護の現場で働くみなさん。
気がつけば仕事に追われ、「自分のキャリアについて考える時間なんて取れない」と思うことはありませんか?

新人のころは、がむしゃらに仕事を覚え、先輩に追いつこうと一生懸命だったかもしれません。
今では、後輩を指導したり、現場をまとめたりと、責任も増えてきたのではないでしょうか。

そんなあなたに、「これまで歩んできた道を振り返ること」 の大切さを伝えたいと思います。

キャリアという言葉には、もともと「轍(わだち)」という意味があります。
轍とは、馬車や車が通った跡のこと。つまり、キャリアとは、自分がどんな道を歩んできたのか、その足跡そのもの なのです。

これまでの道のりを振り返ることで、これから先の道が見えてくることがあります。
だからこそ、時々立ち止まり、自分のキャリアを見つめる時間を持ってみませんか?


キャリアは「点」ではなく「線」——スティーブ・ジョブズの言葉から

スティーブ・ジョブズが、2005年にスタンフォード大学の卒業式で語った有名な言葉があります。

「未来を見て点をつなぐことはできない。後から振り返ったときにしか、それらの点をつなぐことはできない。」

彼は大学を中退したあと、たまたま興味を持ってカリグラフィー(文字のデザイン)の授業を受けました。
当時は「何の役に立つかわからない」と思っていたそうですが、後にそれが Macの美しいフォント開発 につながり、世界中のパソコンに影響を与えることになったのです。

この話は、「今やっていることが、未来にどうつながるのかは分からないけれど、振り返ったときに必ず意味がある」ということを教えてくれます。

あなたの仕事の中にも、そんな「点」がたくさんあるのではないでしょうか?

  • ある患者さんとの関わりで気づいたこと
  • うまくいかなかった経験から学んだこと
  • 何気なく参加した研修で得たヒント

これらは今すぐには「つながり」が見えなくても、いつか振り返ったときに「あの経験があったから、今の自分がいる」と思える日が来るかもしれません。

だからこそ、今の仕事に意味があるのかどうかを決めつけるのではなく、「この経験も、きっといつか何かにつながる」と信じてみるのもいいかもしれませんね。


自分の「強み」を意識することが、次のキャリアのヒントになる

キャリアについて考えるとき、「何をやりたいか」と同じくらい大切なのが、「自分の強みを知ること」 です。

強みとは、「特別な才能」や「他の人にはできないこと」ではなく、「自分にとって当たり前にできること」 の中に隠れていることが多いです。

例えば、こんなことはありませんか?

  • 気づいたら、誰かの相談にのっている
  • チームの雰囲気をよくすることが得意
  • 細かいところに気がつく

これらは、あなたの強みかもしれません。

強みを意識することで、次のキャリアのヒントが見えてきます。
「もっと人材育成に関わりたい」「専門分野を深めたい」「マネジメントに挑戦してみたい」——そんな気持ちが湧いてきたら、ぜひ大切にしてくださいね。


キャリアの可能性を広げる「プランドハプンスタンス理論」

「今の仕事の延長線上にしか未来がない」と思うことはありませんか?
でも、キャリアは必ずしも計画通りに進むものではありません。

そこで役立つのが、「プランドハプンスタンス理論(Planned Happenstance Theory)」 という考え方です。

この理論では、「偶然の出来事」をうまく活かすことで、新しいキャリアの道が開ける と言われています。

そして、偶然をチャンスに変えるために大切な5つの力があります。

1. 好奇心(Curiosity)

「ちょっと気になるな」と思ったことに、一歩踏み出してみる。
→ 何気なく参加した研修が、思わぬキャリアの転機になることも。

2. 持続性(Persistence)

「もう少し頑張ってみよう」と続けることで、新しい道が開ける。
→ うまくいかなかったことも、続けることで形になることがある。

3. 楽観性(Optimism)

「なんとかなる」と前向きに考えることで、行動を起こしやすくなる。
→ 「異動になったけど、新しいことが学べるかも」と捉えてみる。

4. 柔軟性(Flexibility)

計画通りにいかなくても、「こういう道もあるかも」と受け入れる。
→ 想定外の仕事をやってみたら、意外と自分に合っていた。

5. 冒険心(Risk-taking)

少し勇気を出して、新しいことに挑戦してみる。
→ 「難しそう」と思っていたプロジェクトに参加したら、大きく成長できた。


定期的にキャリアを振り返る時間を持とう

仕事に追われていると、つい「今をこなすこと」で精一杯になりがちです。
でも、定期的に自分のキャリアを振り返る時間を持つこと で、これからの方向性が見えてくることがあります。

例えば、こんな方法を試してみてはどうでしょう?

  • 「この1年で成長したこと」を書き出してみる
  • これまでの仕事の中で、楽しかったこと・やりがいを感じたことを思い出す
  • 気になる研修や勉強会に参加してみる

あなたのキャリアは、あなたにしか歩めない道です。
焦らず、時々立ち止まりながら、一歩ずつ進んでいきましょう。

未来の自分が振り返ったとき、「この道でよかった」と思えるように。

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Be a Smileの研修の特徴

医療介護現場では、スタッフ間や利用者とのコミュニケーションが円滑であることが、現場の質を高める重要なカギとなります。
「Be a Smile」では、豊富な実績と専門知識をもとに、スタッフ同士の連携を深め、利用者の満足度を向上させるコミュニケーション研修を提供しています。

こんな悩みはありませんか?
  • スタッフ間の意思疎通がうまくいかない
  • 利用者との信頼関係が築けず、ケアの質に影響が出ている
  • チームワークを強化したいが、どうアプローチすべきかわからない

これらの課題を解決するために、「Be a Smile」の研修が役立ちます。


研修の特徴
  1. 実践的なスキル習得
     講義だけでなく、ワークショップ形式で体験しながら学べる内容です。スタッフが日々の現場で即活用できる具体的なスキルを提供します。
  2. カスタマイズ可能なプログラム
     施設の課題やスタッフの特性に合わせて研修内容を調整。貴施設のニーズに応じたオーダーメイドの研修をご提案します。
  3. 専門的なコーチングアプローチ
     ICF認定プロフェッショナルコーチが、最新のコーチングスキルを活用し、個々のスタッフの成長をサポートします。

研修内容の一例

チームワークを強化する方法
スタッフ同士の信頼関係を築くコミュニケーション法を具体的に学びます。

コミュニケーションの基本原則
自分も相手も大切にするコミュニケーションのポイントを学びます。

アクティブリスニング(積極的傾聴)の練習
相手の話を深く理解し、的確に応答するスキルを習得します。

お問合せ先

「コミュニケーションスキル研修で、現場の質を高めませんか?」
研修の詳細やお見積もりは、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。
→ お問い合わせフォーム

「Be a Smile」は、スタッフと利用者の幸せを繋ぐコミュニケーションの輪を広げます。

山田真伸

執筆者:山田 真伸

Be a Smile代表

研修講師
理学療法士
国際コーチング連盟プロフェッショナル認定コーチ
一般社団法人コーチングプラットフォーム認定コーチ
Gallup認定ストレングスコーチ

20年で12,000人のリハビリを担当する現役の理学療法士でありながら、病院・介護施設向けの企業研修110件以上、860時間以上の個別セッションの経験を持つコーチ。

  • 病院(リハ科)、介護(訪問看護、訪問リハ、通所リハ)事業所向け
    カスタムメイド式の企業研修
  • リハビリテーション専門職(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)
    リーダー向けコーチングセッション

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